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九州国際大学 現代ビジネス学部主催 公開シンポジウム 「今、フードビジネス業界に求められているグローバル化 ~イスラム教徒のための“ハラール対応”のあり方とは」

20/06/2019 @ 13:00 - 17:00

(イベント主旨)
グローバル化が進展する中、近年インバウンドの観光客が急増しています。
世界第4位の人口規模で世界一のムスリム人口を擁するインドネシアについてみると、この6年間に日本への観光客は300%を越える伸び率を示しています。また少子高齢化で労働力人口が減少する中、政府は外国人材を広く受け入れる方針へと転換しました。
今後インバウンド観光客や外国人労働者がさらに増加することが予測され、日本のフードサービス業界は、今まさに異なる食文化やタブー(禁忌)をもつ外国人の食の多様性に対応することが急務となっています。具体的には、ベジタリアン(菜食主義者)への対応、ユダヤ教徒のコーシャ対応、台湾の五葷(ごくん)対応、そしてイスラム教徒のハラール対応などです。なかでも、国内のイスラム教徒の人口は今後増加が予測されており、フードビジネス業界には、イスラム教徒のニーズについての理解とそれに応えるサービスの提供が喫緊の課題となっています。
そして同様の理解と対応は、外国人材受け入れ企業や、留学生を受け入れる大学、滞日ムスリムの子弟が通う学校、病院、食品スーパー関係者など、社会のさまざまな機関においても必要とされています。また今後は一市民としても、今後イスラム教徒を友人や同僚として接する機会をもつことが予測されるため、イスラム教徒をもてなす際にはハラールの問題について心得ておきたいものです。
こうした社会の現状と需要を踏まえ、本シンポジウムは学術的な目的のためではなく、異なる食文化をもつインバウンド観光客や、地域で共に生活する異なる食文化をもつ隣人たちのために、今具体的にどのような対応が求められているのかを共に考え、各々が行動していくための契機となるようにとの願いをもって開催いたします。とりわけ今後日本社会において増加することが予測されるイスラム教徒たちが日々直面している食事面で不自由さについて、当事者の声も聞きながら理解を深めながら理解し、そうした彼らの問題を解消するために、フードビジネス業界に求められているハラール対応のあり方について共に考える機会としたいと思います。
ここ20年ほどの間に、イスラム諸国ではハラール食品に対する意識が急速に高まり、食に対する考え方が多様化しています。豚肉でさえなければ大丈夫と考える人がいる一方で、ポークエキスや調味料に含まれるアルコールにも敏感に反応し、日本でほとんど外食ができないといった若い世代も増えています。「おもてなし」を掲げる日本で、旅行中、コンビニのおにぎりしか食べられないようなイスラム教徒も少なくないのが現状です。
シンポジウムに先立って、三つの基調講演が行われます。基調講演1においては、フードビジネス業界による食の多様性への対応の重要性を全国各地で講演されているフードダイバーシティ株式会社代表取締役の守護彰浩氏に、「フードビジネス業界に求められるグローバル化」というタイトルでお話しいただきます。守護氏は、現在日本在住のイスラム教徒やイスラム系観光客たちから圧倒的な支持を得ているスマホアプリHalal Gourmet Japanと情報ウェブサイトHalal Media Japanを運営され、国内の外食業界におけるハラール対応指導の第一人者でもあります。
つづく基調講演2では、日本におけるムスリム対応研究の第一人者である立命館大学食マネジメント学部の阿良田麻里子先生に、「初期投資不要のハラール対応の始め方
~イスラム教徒のハラール解釈と消費行動の多様性を考慮して」というタイトルで、フードビジネス業界の現場で、今日どのような“ハラール対応”が具体的に求められているのか、ハラール認証ありきではないハラール対応や、多額の初期投資をかけることなく、ムスリムのニーズに応えていくためのヒントをお話しいただきます。
そして基調講演3では、キャンパスに多くの留学生を迎え、ハラール対応の面でこれまで多くの取り組みをされてきた立命館アジア太平洋大学(APU)のDahlan先生にAPUにおけるこれまでの取り組みについてお話しいただきます。
基調講演に続くシンポジウムでは、現在九州においてどのようなハラール対応の試みが行われているのかについて、ハラール対応に取り組まれているフードビジネス企業の方々にご報告いただきます。またシンポジウム後半では、さまざまな国籍の在日ムスリムの方々が、日本での毎日の食事でどのような不自由を感じているのか、フードビジネスの現場に今後具体的にどのようなことを望んでいるのか、当事者として語っていただく予定です。そして最後に、九州国際大学現代ビジネス学部の学生たちによるムスリム・フレンドリー推進プロジェクトの活動を紹介させて頂きたいと思っております。
シンポジウム終了後は、ハラール肉や調味料を使用した料理の試食ができるコーナーを開設して、参加者の方々と地域のイスラム教徒たちとの交流の場を設けたいと思っています。
本シンポジウムには、国内の観光ビジネス業界関係者、飲食業・ホテル業の関係者、一般市民、地方行政関係者、外国人材受け入れ企業関係者、病院・学校関係者、食品スーパーや小売店経営者の方々、一般市民の方々など、一人でも多くの方々にご参加いただきたいと思っております。本シンポジウムを通して「“ハラール対応”への取り組みなしに、イスラム教徒の人たちへの真の“おもてなし”は成り立たない、真の共生社会は築けない」ということを企業家や一般市民の皆様にご理解いただき、今後の“ハラール対応”への具体的な取り組みへと繋げていっていただけることを心より願っております。
(文責:大形)

九州国際大学 現代ビジネス学部主催 公開シンポジウム
「今、フードビジネス業界に求められているグローバル化
~イスラム教徒のための“ハラール対応”のあり方とは」

日時: 2019年6月20日(木) 13:00-16:10(開場 12:00)
会場: 九州国際大学 KIU ホール
主催: 九州国際大学 現代ビジネス学部
(連絡先:「北九州ムスリム・フレンドリー推進プロジェクト」事務局)
共催:九州国際大学、九州フードダイバーシティ協議会
協賛:北九州観光コンベンション協会
後援:北九州市(申請中)、福岡県(申請中)、在日インドネシア大使館

プログラム  (司会・コーディネーター 中村希利奈氏)
開会あいさつ 13:00-13:10
九州国際大学 西川学長
(+司会・コーディネーター 中村希利奈氏から一言)

第一部 基調講演 13:10-14:30

1 守護 彰浩氏(フードダイバーシティ株式会社代表取締役)
「フードビジネス業界に求められるグローバル化」

2.阿良田 麻里子氏(立命館大学食マネジメント学部教授)
「初期投資不要のハラール対応の始め方
~イスラム教徒のハラール解釈と消費行動の多様性を考慮して」

3.ダハラン・ナリマン(Dahlan Nariman)氏(立命館アジア太平洋大学准教授)
「立命館アジア太平洋大学(APU)における“ハラール対応”の歩み」

14:30-14:40 休憩

第二部 シンポジウム 14:40-16:10 

1.「九州におけるフード・ビジネス企業による“ハラール対応”の具体的取り組みとこれから」 14:40-15:40
ファシリテーター:中村芳生氏(中村学園大学 流通科学部 准教授)
①ハラール・ビーフの屠畜業者「ゼンカイミート株式会社」(熊本)
羽田 昭二氏(代表取締役社長)
②ハラル・鶏肉加工品の販売業者「南薩食鳥株式会社」(鹿児島)
黒木 博(専務取締役)
③ハラール・もつ鍋を提供している「もつ鍋極味や西新店」上原 昌也(店長)
仲田正一(株式会社わっはっは統括本部 店舗営業部 部長)
質疑応答(守護さんに同席頂き補足説明をしていただく)

2.「ムスリム・フレンドリーな地域づくりのために何ができるか」 15:40-16:00
ファシリテーター:中村希利奈氏(九州フードダイバーシティ協議会代表)
①イスラム教徒たちの声を聞く
在日ムスリムたちの日常の食事と外食経験と食に関する考えや思いを話してもらう。
(インドネシア人、マレーシア人、エジプト人、パレスチナ人)
質疑応答(阿良田さんに同席頂き補足説明をしていただく)

②九州国際大学
「北九州ムスリム・フレンドリー推進プロジェクト」参加学生たちによる活動報告

16:00-16:10 シンポジウム閉会の挨拶 現代ビジネス学部 野村学部長
(+司会・コーディネーター 中村希利奈氏から一言)

16:10-16:20 休憩

シンポジウム終了後 16:20-17:30 (自由参加)
ハラール対応ミニ相談会 /地域のムスリムたちとの交流会/ハラール肉・料理の試食
*ハラール肉・ハラール調味料を使用した料理の試食コーナー開設
(ゼンカイミート、南薩食鳥、ロイヤル)
インドネシア料理実演・試食(インドネシア共和国大使館)

入場料 無料
申し込み先   : 右のQRコード、もしくは下記のURL
からお申し込みください。
https://forms.gle/iNe3JQTCDueD9AFKA

*会場準備の都合上、申し込みにご協力頂けますようお願い致します。

お問い合わせ先: 「北九州ムスリム・フレンドリー推進プロジェクト」事務局
電話=093-662-8328(担当 大形)
E-mail=musfre@cb.kiu.ac.jp

出席者及び参加人数
九州国際大学学生、国内の観光ビジネス業関係者、飲食業関係者、ホテル業関係者、病院・学校関係者、外国人材受け入れ企業関係者、食品スーパー関係者、一般市民、さまざまな国籍のイスラム教徒など約150名~(最大収容人数400)
使用施設   九州国際大学KIUホール

表面
裏面

詳細

日付:
20/06/2019
時間:
13:00 - 17:00